株(株式)とは会社をバラバラに分割したうちの1つと言う意味です。
法律では会社の一部を所有する権利(株主権)を意味します。
アメリカでは株のことをスットック(stock)と呼びますが、これは土地に打つ釘の棒のようなもので、『ここからここは俺の分だからな』という意味です。
イギリスでは株のことをシェア(share)と呼びます。これも全体で分け合ったぶんの自分の取りぶんということです。
株(株式)は、簡単に言うと会社を分割してチケットにしたみたいなものです。
株式を持ってると言うことは、その会社を所有する人間のうちの一人(会社オーナーの一人、会社所有者の一人)ということになります。
会社を所有していると言うことは、会社が儲かった時の利益は自分の利益と言うことになりますし、会社が持っている財産も実質的には自分のものということです。
もちろんチケット1枚を持っているだけで、その会社の利益や財産が自分ひとりのものと言うわけではありません。
会社を1000個に分割して1000枚のチケットが発売されたとします。
その中の1枚をゲットしたのがあならたなら、あなたはその会社の1000分の1のオーナーです。
ですから、会社の利益にあずかれる分も1000分の1ですし、会社財産の権利も1000分の一です。
会社が稼いだ利益は株を所有していると定期的に配当という形でお金を手に入れることが出来ます。
また、会社の商売がうまくいき、会社のためこんだ財産が拡大した分は株価の値上がりにつながっていることが多いので、自分がチケットを手に入れた時よりも会社が大きくなっていれば、チケットを他人に売る時に高く売れるでしょう。
株の起源
株式会社は1602年に設立されたオランダの東インド会社にあるとされています。
会社の運用資金を多くの投資家から集めることを目的に株式会社という方式が考え出されたのです。
会社は投資してくれた投資家に対して株券を発行して渡します。
株券には『会社の一部はあなたの投資資金によるものです』という証明書になりました。
普通株
株式の種類のなかで一般的なものが普通株といわれるものです。
日常で株と言ったらこの普通株のことを指し、発行される株のほとんどが普通株です。
個人投資家が株を持っている、ネットで株取引をする、と言ったら間違いなくこの普通株の事を指します。
株主の権利である配当をもらう権利や株主総会に出席して投票行動を行える権利など、株主としての一般的な権利を持っています。
優先株
特殊なタイプの株式です。
会社は資金集めをするための努力の一つとして普通株以外の形式で株を発行することがあります。
優先株には利益の配当や会社解散時の残余財産分配を優先的に受け取れる権利があります。
会社を解散した時に、株主達は自分の持ち株数に応じた財産を受け取る権利がありますが、優先株式はこの残余財産の分配を優先的に受け取る権利があります。
残余財産は優先株を持つ株主に優先的に分配され、普通株を持つ株主はその残りから分配を受けられるという順番になるのです。
優先株には経営に参加する権利は与えられていないのが普通です。
優先株のタイプ
- 参加型優先株・・・優先配当の他に、普通株主配当も受け取れる
- 非参加型優先株・・・優先配当のみが支払われる
- 累積型優先株・・・ある年度の優先配当で決められた金額が払われなかった場合は、来年度以降に不足額が支払われる
- 非累積型優先株・・・不足額が支払われることはない
後配株式、劣後株式
普通株よりも配当の受け取りや、会社解散時の残余財産分配を受け取る順番が後になる株式です。
会社の発起人などに対して発行されます。
無議決権株式
株主総会で多数決の投票権である議決権がない株式です。
議決権がないということは、株主総会を通して経営に参加することができないということです。
経営に参加する目的を持った投資家は少ないため、このタイプの発行形式は増えつつあります。
ただし、無議決権株式の発行数は法律によって発行済株式総数の3分の1以内までと制限されています。
株式分割
会社側が発行している株の1株を分割して株式数を増やすことです。
あなたが1000株保有している株が2分割されると発表された場合、あなたの保有株式数は分割が行われるとともに2000株になります。
その時に株価も半分になるため、トータルではあなたの株の時価総額は変わりません。
分割は既存の株主にとってメリットがあります。
株価が安くなるので、より多くの投資家に買ってもらいやすくなり、取引は活発になり、株価も以前より値上がりしやすくなるからです。
株主の主な権利
- 配当を受ける権利
- 会社が解散する時の残余財産を受ける権利
- 株主総会に出席し、議決権を行使することで経営に参加できる権利
- 大株主や役員などの専横を防ぐための少数株主権。少数株主が集まって発行済株式総数の100分の1以上になれば株主総会での提案権、100分の3以上で株主総会の招集権、帳簿閲覧請求権、10分の1以上になれば会社更生申立権が認められる
大株主
株を多く保有している株主のこと。どれだけ多くの割合を保有しているかどうかの明確な基準はない。
最も多く保有している大株主を、筆頭株主と呼びます。
株主総会
- 会社の意思決定を行う上での最高機関
- 株主は株主総会に出席し、議決権を行使する権利を持つ
- 決算期に開かれるのが定時株主総会。発行済株式総数の3%以上を有する株主は臨時株主総会を招集することができる。
株主の責任
- 会社が大きな借金を抱えたて倒産しても、株主は株の価値が0円になるまでしか損することはない。つまり出資額以上の責任は負わない。
- 会社が犯罪を犯しても株主に責任はない。
株主優待制度
個人株主に対する企業からの特典。
外食産業や小売、サービス業の株主になれば、割引券が送られてきたりする。
株を所有するメリット
配当を受け取ったり、株価が値上がりした時に株を売れば買値からの差額を儲けられます。
キャピタルゲイン
株式の値上がりによる利益のことです。
値下がりした場合の損はキャピタルロスと言います。
株価は買値の10倍になることもあれば、半額になってしまうこともあります。
インカムゲイン
配当や利子による収入のことです。
配当は会社の業績や都合を受けて出ないこともあります(無配と呼びます)。
株を10年20年と長期間保有して配当をもらい続けると考えれば、安定した収入と見ることも出来ます。
インフレヘッジ
お金の価値が下がることで受ける損を回避するために不動産投資や貴金属への投資が行われることです。
株式投資の場合はインフレによって会社の業績が悪化することも考えられるので、必ずしもインフレヘッジとして使えるかどうかは不明瞭です。
持株会社と株式持ち合い
持株会社は他の会社の株の全てか大部分を持つことで、その会社を支配下に置くことを目的とした会社です。
他社を支配することのみで存在している持株会社は純粋持ち株会社と呼び、持株会社自身も本業を持っている場合は事業兼営持株会社と呼びます。
戦後の独占禁止法によって持株会社の設立は禁じられていましたが、1997年の独占禁止法改正で解禁されました。
金融持株会社
金融機関の持株会社のことです。
支配する子会社に銀行、信託銀行、証券会社、保険会社などを持ち、金融サービスを効率よく総合的に提供することを目的としています。
みずほ銀行、みずほ証券などみずほグループを束ねているみずほホールディングスのがこれにあたります。
株式持ち合い
グループ企業や協力企業がお互いに株式を持ち合うことです。
安定した株主を確保することで、敵対的な買収、乗っ取りの心配をなくします。
相互の取引も安定する。
1980年代まで旧財閥系を中心に活発に行われた。
1990年代に入り景気後退入りすると、持ち合い解消の動きが活発。持ち合い解消売り。
自由な取引の足かせとなっていたこと、持合の中心的存在の銀行の経営状態が悪化で他者の株を持ちきれなくなたから。
2004年を過ぎると敵対的買収に対抗するために再び活発化
金庫株、自己株
自社で発行した株を保有することを金庫株、自己株式という。
2001年10月に解禁された。
それまではインサイダー取引の原因や会社の支配につながるとして商法で禁じられていたが、
1990年代に株の持ち合い解消が活発になると、株の買い占めを防ぐ目的で必要性が訴えられて解禁された。
会社が自社の株価が安すぎると感じたときは自社株買いによって市場における株式の消化をし、より安定した株価をつけるとされている。
従業員持ち株制度
会社の株を従業員に保有させていく制度。
従業員持ち株会に入ることで、給料の一部が天引きされて自動的に株が買われます。
運用は持ち株会が行い、配当は再投資されます。
狙いは、会社に対する忠誠心を高めることや、安定した株主の確保など。
そのため、購入の際に会社側が一部を補助してくれる場合が多いです。
上場企業のほとんどで行われており、従業員持ち株会が大株主のケースもある。
配当の仕組み
株主は出資比率に応じて利益の還元を受け取る権利があります。
企業側は決算期ごとに株主に利益を分配しなければなりません。
決算役員会で金額を決め、株主総会で最終決定される。
配当の種類
- 現金配当・・・現金で受け取る一般的な配当
- 株式配当・・・配当の全部や一部を会社が新しく発行した新株で受け取る
- 普通配当 通年決算の決算期末に行う配当
- 中間配当 決算期末のほかに年度の途中で行う
- 四半期配当 四半期決算期末に行う
- 特別配当 利益が出た時に特別に行う
- 記念配当 会社の創立記念日などに行う
配当を出さないことです。
会社決算が赤字であったり、利益が少なかったりすると無配になる可能性もあります。
- 無配転落 配当を行っていた会社が無配になること
- 無配継続 無配が2期続いていること
- 無配株 無配の会社の株
増配、減配
配当が以前よりも増えること、減ることです
配当性向
配当金の全金額が企業がその期に出した利益(当期純利益)に対してどのくらいかを見る指標です。配当金総額÷当期純利益×100%
例 ある会社の発行済株式総数が100万株、年5円の配当、当期純利益が1億円の場合
配当金の総額は5円×100万株=500万円なので 配当性向は500万円÷1億円×100%=5%になります。
この配当性向が低ければ、それだけ配当にまだゆとりがあると言うことで、今後配当額が増加する増配の可能性もあります。
逆に配当性向が高い場合は配当にゆとりがないということで、減配に今後なる可能性があります。
タコ配
利益が出ていないのに、資産を売却したり、利益剰余金を取り崩して配当を行うこと。
この場合は配当性向は100%を超える。
会社が蓄えていた資産が食いつぶされるように配当で外に出て行くことになるので会社の今後には注意が必要です。
配当落ち
配当の分だけ株価が下がり、配当を受け取る権利がなくなること
増資の仕組みとタイプ(形態)
増資
新株を発行して会社の資金を新たに集めてを増やすことです。
通常は企業の新しい事業や事業拡大の運転資金、設備投資のための資金集めとして行われます。
中には資金繰りに問題があり、苦し紛れに増資を行うケースもあります。
有償増資