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株価収益率の計算式 PER

株価に対する1株あたり最終利益の倍率が株価収益率(PER)です。

例えば、ある会社の株価と最終利益(1株当たり)が次のようだったとします。
      
       株価   利益(1株当たり)
1997年 1440円   80円
2002年 2700円  150円
2003年 3000円  170円
2004年 3000円  230円

これを見ると「会社の利益は順調に増加しているのに現在2004年の株価はなんとなく安いかな?」と感じるはずです。
この「なんとなく」をはっきりさせるために次のようにしてみます。

        株価   利益(1株当たり)
1997年 1440円÷ 80円=18(倍)
2002年 2700円÷150円=18(倍)
2003年 3000円÷170円=17.6(倍)
2004年 3000円÷230円=13(倍)

この割り算で出した倍率が株価収益率(PER)です。
上の例を見ると「過去は平均18倍」くらいで推移していたのが2004年だけ13倍となっています。
2004年は利益が230円なので2004年も例年通り18倍で計算すると230円×18倍=4140円となり、「ひょっとして来期までに4140円くらいまでは買われてもいいんじゃないの?」
となるのがPERを使った投資手法です。

このようにPERは「同一銘柄の過去の平均」をはじめ、
「株式市場全体の現在平均」、「株式市場全体の過去の平均」、「その業種平均」など「平均のPER」と比較する使い方が基本になります。

また過去の平均的なPERを使うと利益予想から理論上の株価が割り出せます。

2005年度の予想される1株当たり利益が280円の場合、PER18倍で計算すると予想株価は5040円になります。

2005年 5040円(予想) 280円(予想) 18倍


証券会社のリアルタイム株価情報にも参考情報としてPERの表示をよく見かけます。

企業実態に対して株価が安いか高いかを判断する目安としてはPERとPCFRを併用する方法が国際的に人気です。

ただし絶対に信頼できる指標と言うわけではないので過信は禁物です。

なぜなら利益が安定して出ている時にしか機能しない指標だからです。

赤字の時や利益が不安定な時は今の株価の判定には上手く使えません。

株価収益率(PER)とは

企業の年間に生み出す利益に対して現在の株価がどの程度の大きさかを表す指標です。
PER(Price Earning Ratioの略)とも呼びます。
市場平均や同業他社と比べて株価が割安か割高かを相対的に判断する時によく使われます。

計算式

PER=株価÷1株あたり利益

1株当たり利益とは

その会社の年間の最終利益を1株当たりの視点から見るための指標です。
1株当たり利益=当期純利益÷発行済み株式数、で算出されます。
EPS(Earnings Per Shareの略)と表記することも。

PERの計算例

現在の株価80000円
去年1年間の企業利益が1株当たり400円

80000円÷400円=20(株価収益率20倍) 

数値の意味は?

他のPERとの比較ではなく、PER自体の意味を考えて見ましょう。
例えばPER20倍の意味するところは、、
  1. 今の株価は去年の利益に対して20倍の大きさまで買われている
  2. 今後同じ利益を生み出し続けた場合、20年で理論上は株価が2倍になる

違う例を挙げてみます。
現在の株価が1000円だった場合、1株あたりの年間利益が100円ならばPERは10倍となります。
これは現在の株価が会社の年間利益に対して10倍になっていることを意味します。
ところで、会社の利益は株主のものとして会社内に蓄積されていきます。
会社が1年間に100円の利益を今後も積み重ねていけば、ちょうど10年で現在の株価と同じ額である1000円分の利益が会社に積み上がる計算になります。
つまり10年で現在の株価1000円+会社の利益の蓄積1000円=2000円となり、理論上は10年後に株価は2倍になるということです。

ただ、注意しなくてはいけないのは、PERの計算に使う会社の年間利益は、この後も同じ水準で続く保証がないということです。
会社は決算時に来年、再来年の利益予想も出しますが、これも後になって変更されることがあります。

割安の判断基準は?

はっきりとした基準はありませんが日本の株式市場の過去を振り返った場合

  • 割安 20倍以下
  • 普通 20倍~30倍
  • 割高 30倍以上

というのを最初のうちはとりあえず頭に入れておきましょう。

日本株が大安売りだったと言われた2003年は業績が安定して伸びている企業でも10倍前後ものが目立ちました。

同業他社との比較にPERを使う

小売業A社 PER19倍 普通
小売業B社 PER20倍 普通 
小売業C社 PER16倍 割安?

判断基準は単純には当てにならないことも多い

利益がどんどん拡大している成長企業ほどPERが高い水準まで買われていく傾向があります。

急成長中の小売業D社 PER40倍

急成長企業は利益も毎年度大きく拡大していくので、それを見込んでPERが高い水準まで買われていくのは自然です。
現在のPERが40倍でも1年後、2年後には現在の株価の水準ではPER10倍台になっているはずです。

逆に業績の悪化を見込んで安く売られている場合は、PER10倍以下でも割安とは言えません。
2008年は円高が進むとともに業績悪化を見越して売られ続けました

その会社の性質をよく調べておけば、今後の利益の変化もある程度予測できる場合があります。

利益が不安定な時期のPERと理論上の株価
上のトヨタの場合
2009年にPER5倍
2010年にPERマイナス
2011年にPER50

これらはPER的に異常値であり、PERが5倍やマイナスだからといって超割安なわけでもないですし、50倍だからといって超割高というわけでもありません。

PER50倍だった2010年の時にPER13倍くらいにまで売られていたら、100の資産の会社を20を払うだけで買えてしまう異常事態です。
会社を買収して資産を切り払う「禿げタカファンド」の餌食になってしまいます。

株価は現在のPER(つまり現在の最終利益)だけを基準に評価されているわけではありません。

会社資産や将来の業績予測から適当な株価に落ち着くのです。


PER異常時は過去の利益から理論上の株価を割り出す
最終利益の角度から理論上の株価を割り出す方法は他にもあります。

例えば、過去10年の1株当たり利益を合計して10で割れば、1年あたりの1株利益の平均値が出ます。
上のトヨタの例に当てはめると、2002年~2011年の1株当たり利益の平均は年267円です。

過去のPERの平均は利益が安定していた2002年~2007年から割り出すとPER13.6倍になります。

これらを掛け合わせると267円×13.6=3649円となり、これが理論上の株価となります。

つまり2011年にトヨタ株を買う人は3649円以下なら「まあ、割安かな」という事になります。
2011年は地震や原発事故、タイの洪水、欧州危機や米国債格下げなど投資意欲を落とす一時要因がありましたが、2011年11月30日につけた「2330円」という株価は「3649円」に対して「36%引き」とかなり安く感じられる値段でした。

では実際の株価がその後どうだったかを見てみると2011年度決算~2012年度決算の期間につけた高値がちょうど「3640円」ということでほぼ理論値「3649円」と一致しています。