SPONCORED LINKS

四季報の見方

会社にはそれぞれの特色があります。
何の事業をしているのか、どの方向へ向かっているのか、
成長が激しい企業なのか、成熟した企業なのか。
時代とラフスタイルは変化し、
会社の事業スタイルも変化していきます。

投資家は現在の会社の姿をはっきり知る必要があります。

会社四季報とは

投資家が最新の会社情報を知る上で便利なのが東洋経済新報社の「会社四季報」という財務情報誌です。
株式市場に上場している全銘柄の会社情報を一定の様式でまとめて紹介しています。
年4回データを更新して発行され、多くの投資家に利用されています。


四季報利用上の注意点

四季報では難しいといわれる来期予想にあえて挑戦しています。
投資家にとって大いに参考になる数値です。
ただ、これはあくまでも東洋経済新報社の予想数値。
それを理解したうえで活用するのがポイントです。

また、3ヶ月に1回の出版であることから、記載されている情報は時間経過とともに古くなります。
最新情報は企業のホームページで確認することがお勧めです。

ネット証券では無料で四季報が読める

楽天証券に口座を開くと取引支援ツール「マーケットスピード」が利用できます。
マーケットスピードでも四季報情報を見ることが出来ます。
ここではマーケットスピードに表示されている四季報情報を見て解説していきます。

実際に四季報を見てみよう

以下、自動車メーカーの「スズキ」の四季報情報です。


決算
決算期が3月ということ。
3月末に株を保有していれば配当を受け取る権利を得ることが出来ます。

設立
会社設立が1920年3月ということ。

上場
証券取引所への上場年月が1949年5月ということ。

企業の特色・事業内容を知る


特色
会社の業界での位置や強みなどを紹介している欄です。

連結事業(または単独事業)
連結とは子会社を含めたグループ全体のことです。
この欄では会社がどのような分野で売上を上げているかを紹介しています。

「二輪車9(0)、四輪車89(7)」

この「9」、「89」という数字は売上全体に占めるその部門の売上高構成比率の%を表しています。
スズキは売上金額全体の9%がバイクなどの二輪車で、普通自動車などの四輪車が89%ということです。
投資家が得に注目していくのは売上構成比率の高い四輪車事業ということになります。
この部門次第で業績の上方修正・下方修正がおきるはずです。

「(0)」、「(7)」という数字はその部門の売上高営業利益率の%です。
二輪車事業は「0」となっているので儲かってないことがわかります。
その代わり、四輪車事業は7%なので利益が出ていることがわかります。
同業者のトヨタが8%なのでかなり良い数値です。

海外
「61」という数字はスズキの連結事業の海外売上比率が61%であることを表しています。
海外比率が高いため海外の景気や為替変動に業績が影響を受けやすい企業であることがわかります。
ここを知っておけば為替相場が大きく変動した時に適切な対応が出来ます。


コメント欄
【最高益】【独自化】と表示されている部分がコメント欄です。
四季報編集部の取材調査に基づいて独自の見解を述べています。
【   】の中に見出しがつけられ、【前半】と【後半】に分けられています。

【前半】
製品別、サービス別、部門別の販売業績。
今期または来期の業績見通しについて。

【後半】
中期展望、新製品、新規事業などの解説や懸念材料など。

従業員
連結(企業グループ全体)と従業員数と、企業単体の従業員数・平均年齢・平均年収です。
歴史の長い安定した企業ほど年齢構成では高齢化している傾向があります。


株式
発行済株式数と売買単位枚数が記載されています。
売買単位とは、株を買うときに最低限必要な枚数で、スズキの株は100枚単位で注文できる仕組みになっているということです。
[貸借]とは貸借銘柄という意味で、お金を証券会社から借りて株を購入したり、空売り取引をしたりすることが出来る銘柄ということです。
[優待]は株主へ会社からプレゼントが出る優待制度を採っていることを表します。
時価総額は発行済み株式数×株価の金額で、いわば会社全体の値段です。
[225]は日経平均株価を構成する225銘柄の一つという意味です。

自己資本比率が高い会社は安定性が高い

財務

総資産
企業の運用・保有・使用する全財産のこと。

自己資本
総資産から借金総額を引いた額。
総資産のうち株主の資金が出所の金額部分を示す。
自己資本は資本金・資本剰余金・利益剰余金から構成されます。

自己資本比率
「自己資本÷総資産×100%」
これが高いと借金の割合が少ないということ。
高いほど不況時にも耐えうる力のある安定した会社。
低い場合は投資対象外。
50%以上が理想で、製造業では30%くらいでも問題ないとされています。
ただし、総合商社のような高い回転率で大きな資金を動かす業種では15%~20%の場合も。

資本金
株の発行により株主の払い込みで取り込んだ会社資金で、会社の元手部分として設定した金額。

利益剰余金
過去の最終利益の蓄積部分。
経営活動で得た最終利益から配当金と役員賞与を引いて残った金額が社内内部に留保される。
利益剰余金が多い会社は自己資本比率の高いため、不況を乗り切る体力があることを示しています。

有利子負債
利子をつけて返す借金のこと。
銀行からの借り入れや社債です。
返済期限までに必ず返済が必要。
それまでに定期的に一定の利子を払い続けます。
特に金利上昇時や経営不振時に有利子負債が大きいと問題です。
利益を相殺したり、返済困難に陥ったりしかねません。
しかし、有利子負債の金額だけを見ても、会社規模の違いもあるので、その額が適正なのかどうか見分けがつきません。
そこで、有利子負債依存度を利用します。

「有利子負債÷総資産×100」 

10~20%は問題なし。
40%以上は多すぎるので削減が必要。

売上金額の半分以上も有利子負債がある会社は投資対象外。
ただし、多額の有利子負債に依存している会社が常にダメというわけでもない。
例えば高い収益力を持つ急成長企業。
やがて利益の蓄積と共に自己資本比率は改善されます。

収益力を見る指標


指標等

ROE
Return On Equity(株主資本利益率)
「当期純利益÷株主資本×100%」で計算される。
株主の資産である株主資本(純資産)から何%の大きさの利益を生み出しているかを表しています。
ROEが高いほど株主資本から高い割合で利益を生み出しており、収益力があります。
企業の使命は、株主から提供を受けた資金を効率よく運用して増加させることです。
運用効率が悪ければ株主は株式を売却し他の銘柄に乗り換えるでしょう。
高ROE企業は株主の資金を効率よく運用して増やしてくれる会社であり、その企業の株価は高く評価されるでしょう。
企業がROEを高めるためにできることは、低効率の事業の改革や撤退、M&Aによる他社との融合などです。
また、自社株買いによってROEの分母である株主資本を小さくすることで、ROEを高めることも出来ます。

ROA
Return On total Assets(総資産利益率)
「当期純利益÷総資産×100%」で計算される。
企業の保有する総資産から何%の大きさの利益を生み出しているかを表しています。
ROAが高いほど収益力の高いビジネスモデルの表れです。
企業は保有するすべての資産を使って効率よく利益を生まなくてはなりません。
利益を生まない資産は整理する必要もあります。
ROAが高ければ、多くの他人資本を取り込むことで、レバレッジを使って大きな利益を生み出し、ROEを高めることが出来ます。

最高純益
過去最高の純利益を記録した年度と利益の大きさです。
前期が過去最高で、今期の予想がそれを上回っているような企業は、今後の株価上昇も期待できます。
投資家が目を向ける企業は過去最高益を更新し続ける企業です。
研究開発費
企業の将来性を見る指標です。これも順調に伸びていることが重要です。

現金の流れから会社の状況を探る

キャッシュフロー
決算発表で公表される財務諸表の1つ、「キャッシュフロー計算書」の数字です。
キャッシュフロー(CF=Cash Flow)とは現金の流れのこと。
企業の活動において現金(キャッシュ)が流入(イン)する場合はプラス、
現金(キャッシュ)が流出(アウト)する場合はマイナスで表示されます。

計算書では現金が出入りする活動を3タイプに分けています。
営業CF、投資CF、財務CF

営業CF
 企業は営業活動により利益をあげることで、どんどんキャッシュインしていくのが普通です。
よって営業CFは通常プラスになります。
ところがマイナスになる場合もあります。
その原因は例えば、
  1. ものを作ったけど売れない(在庫が増加)
  2. そもそも売るものを作れなかった
  3. 売ったけど、債権の回収が上手くいかない
などが考えられます。
3の場合は最悪倒産につながるケースです。
ただし、銀行のように貸付を業務としている会社の場合は、資金を貸付けをするほど営業CFはマイナスになり、資金を回収するほど営業CFはプラスになります。

投資CF
将来に向けた戦略的投資を行った場合はキャッシュアウトでマイナスになります。
設備投資、企業買収、株式投資など。
プラスになる場合は次のようなケースでキャッシュインした額が大きいと考えられます。
設備の売却、本社ビルの売却、子会社の売却などリストラが行われたケース。

財務CF
キャッシュインによりプラス表示される活動は
社債発行、金融機関からの借り入れ、新株発行による増資など。
キャッシュアウトによりマイナス表示される活動は
借入金の返済、自社株買いなど。
マイナス表示されている場合は、財務構造の改善が進んでいると判断できます。
プラス表示の場合は、資金を集めて積極的経営をしているか、後ろ向きの処理のために資金が必要になっているかのどちらかになります。

借入金のように将来の返済でいずれキャッシュアウトが決まっているのが財務CFのキャッシュインです。
これとは違い、営業CFのキャッシュインと投資CFのキャッシュインはその後の使い道が自由です。
この2つを合わせてフリーキャッシュフローと呼びます。
これは将来の配当金の増額、設備投資、M&A、自社株買い、借入金の返済の資金源となります。

現金等
いつでも現金に換えることができる短期的なリスクの低い投資資産のことです。
例えば、3ヶ月以内の定期預金、譲渡性預金、コマーシャルペーパー、公社債投資信託など。
多いほど、余裕資金が豊富となります。
これは将来の配当金の増額、設備投資、M&A、自社株買い、借入金の返済の資金源となります。
もし前向きに使用されることがなければ、株主からもっと効率的な資金運用を要求する声が高まることでしょう。

大株主の構成を知る



株主
業務提携をしていたドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン社が全株式の19.8%を占める筆頭株主となっています。
<外国>49.6%とありますが、これは外国人投資家の占有率を表しています。
外国人投資家が動くと株価も大きく動くことがわかります。
<浮動株>とは常に市場で売買されていて株主が流動的な株式のことです。
2.5%は浮動株の比率を表しており、スズキは浮動株が少なく、株主が安定していることを表しています。
国際的に有名で技術もある会社の株は株主が安定しており、市場に出回る株数が少ない傾向があります。
浮動株率が低い銘柄の株価は材料によって上にも下にも大きく動く傾向があります。

大株主の構成を見ることによってその企業の特徴を見ることができます。
ケース1
投資信託、銀行、保険会社が上位を占めている場合。
これは社会的信頼を確保している優良な大企業の特徴です。
機関投資家は長期保有する安定株主です。

ケース2
株主の上位にその会社の社長やその家族が名を連ねていたり、聞きなれない会社名がある場合。
この場合は多くの株式が特定の株主に偏るため、浮動株が少ないと考えられます。
浮動株の少なさは株価変動が大きくなる原因になります。

ケース3
筆頭株主が大企業で、半数近くの株を保有している場合。
その企業は大企業の連結子会社である可能性が高いです。

ケース4
上位に海外の機関投資家の名前がある場合。
長期保有を前提に買ってきますが、見込みがなければあっさり売却してきます。

業績推移を知る


業績
時系列でいつの業績の数値かを示しています。
「連15.3予」は「連結(グループ全体)の2015年3月期本決算の四季報編集部による予想」という意味です。
「中」は中間決算。
「会15.3予」は「会社による2015年3月期本決算の予想(2014年5月9日に発表)」という意味です。

売上高 
その期間中の商品・製品・サービスの販売額。
年度ごとの比較で売上の伸びを確認できます。
成長が著しい企業では売上が2桁の伸びを続けます。
成熟した企業では数%の伸びにとどまります。

営業利益
売上高から本業の活動による費用(売上原価や給料など)を引いた利益。
本業による利益であり、売上とともに順調に伸びていることが理想です。

経常利益 
営業利益に金融関係の収支(借金の利息支払い、金融商品からの収入など)やグループ子会社株式からの配当などを加減算した利益。
企業全体としての総合力を表すため、最も重視される利益です。
経常利益が大きく伸び続けている企業が投資対象として魅力的です。

純利益 
経常利益に非日常的な突発的な損益(工場火災による損失、リストラによる不動産売却損益など)を加減算し、税金を差し引いた最終的な利益(=当期純利益)。
経常利益が黒字で当期純利益が赤字の時もありますが、これは大きな特別損失があったケースなので悲観的に見る必要はありません。

1株益
1株当たりの利益(=EPS)のことで純利益を発行済株式総数で割って算出したもの。
注目したいのは今期のEPS予想の数値。
これが大きいほど株価は高くなります。
EPSが順調に伸びている企業は投資先として魅力的。
注意したいのは、当期純利益が順調に伸びているのにEPSが急落している場合。
これは株式分割などで発行済株式総数が増加したためで、業績の悪化ではありません。

1株配
1株当たりに支払われた配当のこと。
この数値が順調に伸びているほど投資先として魅力的。
中間配当の額は通期(年間)の配当金額の中にその額も含まれています。


配当
配当の実績と予想が掲載されている。
3月と9月に分けて年2回配当を行っているのがわかります。
中間配当を行っている会社はあくまでも通期(年間)配当額を2回に分けて支払っているという仕組みです。
3月期決算の会社の配当を受取る権利は3月末までに株を購入して保有していた株主だけです。
権利発生日だけ保有してその後すぐ売却しても配当金は受取れます。
権利を獲得した時の配当金額は予想金額であり、後の3月期決算発表時に公式に発表され、正式決定は5月の株主総会になります。

予想配当利回り
預金の利率と比較して配当が魅力的かどうかを見る指標。
「予想される配当金(年間)÷株価×100%」で算出。
株価は四季報が出た時点から動いているので、現在の株価から計算しなおしたほうが正確です。
株価が下がって配当利回りの魅力が際立ってくると、株価はそれ以上下がりにくくなります。
こういうときに株を買っておくと、銀行預金より高い利率の配当をもらいながら、株価の上昇も期待できます。

BPS
Book-value Per Share(1株当たり純資産)のこと。
「純資産÷発行済株式総数」で算出。
理論上は株価の下限を意味し、株価がこの額を下回ると割安感が強くなります。
純資産とは総資産から総負債を差し引いた返済義務のない資本で、企業が解散した時に株主の手元に残る金額。
当然、BPSの数字が大きいほど、株価も高くなります。

理論上1株の価値(株価)がBPSを下回ることはありえないことだが、現実には下回ることがある。

BPS<株価になるパターン
  1. 今後おきな赤字が発生し、BPSが大きく下がることが予想されている場合
  2. 不良資産や簿外債務があると予測されている場合
  3. 全く問題はない場合
3の場合、その銘柄を買っておけば、やがて見直しが入り、儲かる可能性があります。

BPSは利益を積むごとに増加し、赤字とともに減少します。
毎期のEPSが100円、配当が20円の場合、毎年BPSが80円増加していくことになります。

株の推移を知る

資本異動
会社の発行済株数の変化を表したもの。
 公募増資
 株式分割
 額面増資
 中間発行増資
三者 第三者割り当て

13.4 公100万株(1000円) 1500
2013年4月に公募増資をし、1株1000円で100万株発行した結果、発行済株式数が1500万株になったということ。

13.3 分1→1・1 1500
2013年3月に株式分割を行い1対1・1の株式分割を行い、発行済株式数が1500万株になった

その他にも
有 額面増資
中 中間発行増資
三者 第三者割り当て



東証 高値 安値
上場以来の高値と安値とその年。
ここ3年の高値、安値とその月。

高値 安値 出来高
ここ何ヶ月の高値、安値、出来高の推移。

格付
会社の債務返済能力を示す信用調査会社による格付

株初心者入門ブログの次の投稿は「PERとは」です。